残業代が生活の糧
- 直子 元岡
- 4 日前
- 読了時間: 2分

前回のブログを投稿して以下のご意見をいただきました。
「残業があるから給与が増えて助かっている方々がいる」
本当にその通りだと思います。
勤務間インターバルを設定して残業できなくなったら困る方々もいらっしゃるでしょう。
私は残業なくても仕事が回るように改善を重ね、浮いた残業代をベースアップに充てるべきだと思っています。
でも現状を変え、目先の残業代が支払われなくなる改善を積極的にしたくないと考えるのが自然な人間の感情でしょう。
ここで、自然な人間の感情を打破する話を紹介させてください。
私が関わらせていただいた工場に対照的な2つの生産ライン、AラインとBラインがありました。
Aラインは経営陣から作業改善や5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を推進するように言われても、真剣に取り組みませんでした。まさにそれで残業代が減ることを危惧していたのです。
Bラインは対照的に5Sは工場内トップレベルの取り組み具合で、作業改善も大いに進んでいました。Bラインの班長のリーダーシップは素晴らしいものでした。
でもBラインの作業員からは以下の苦情が出ます。
「改善やったら残業が減って自分の給与が減る。そんなことしたくない」と。
それに対し班長は
「たとえBライン株式会社になったとしてもやっていけるようなラインにすべきだと思っている」
と答えたのです。
私はこの言葉に平伏の思いでした。
それだけでは作業員は納得しなかったかもしれません。
でも10年後、その会社は採算ラインに乗っていないAラインをその工場から手放す決定を下しました。
そうです。Aラインの作業員達は自分の職場を失ったのです。
改善を怠ることで職場を失う。
極端な例かもしれませんが、現実にあった話です。
残業とは、時間通りに仕事が終わらないという問題に対する応急処置でしかありません。
根本対策には時間もお金もかかるでしょう。
でもやるべきなのです。
そのための理由付けとして今回の話がご参考になれば幸いです。




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