第1回目の改善活動の会合に参加してきました。
まずはメンバーをご紹介(すべて仮名です)。
●田中課長:とても快活で前向きな40代男性。外を見る目を持っている。
●千葉さん:田中課長から抜擢されたチームリーダー。事務職で他部署から異動してきた女性。
●村上さん:60代のシニア社員。長年設備の日常保守を担ってきた明るいおじさん。
●大木さん:50代男性。施設保守センターのセンター長だが、名ばかりの役職。設備故障の第一報は彼が受ける。変化を嫌い、改善活動を警戒している。
●佐藤さん:派遣社員の20代男性。遠慮はするが自分の意見を言える。普段は村上さんと大木さんに教わりながら設備の日常保守を担当。本チームでは書記を担当し、千葉さんと一緒にチームを引っ張ってもらう予定。
●吉田さん:30代男性。普段は新たな設備導入のプロジェクトに従事している。日常保守メンバーのやり方を非効率と感じ、今回の改善活動でそれを変えたいと思っている。
色んな考えが交錯するとても興味深いメンバーです。
最初は問題解決活動のステップをさらっとご説明し、最初且つ一番大事なステップである「テーマ選定」の勉強会をしました。
「職場の問題点を出してください」と言ってよく出てくるのは
●人が足りない
●ある作業がしんどい
●書庫の整理がしたい
など、問題の要因であったり、だからどうなの?やなんで?と問いたくなるものです。
問題点を出したら深掘りして、目的を現すテーマに落とし込むことが必要です。
例えば、「書庫の整理がしたい」のは、「いつも特性の書類を探すのに時間がかかるから」→ではテーマは「書庫における書類探索時間の削減」となります。
このチームが出した職場の問題点は、以下がありました。
①脚立などの大物の移動が大変
②日常の保守巡回点検に時間がかかる
③部品や工具を探すのに時間がかかる
全てテーマの表現に落とし込んでどの問題解決をするか点数評価したところ、最高得点を付けたのは②だったのですが、大木センター長が反対しました。
「毎日の巡回点検があるからこそ、時間をかけるからこそ、故障の前兆をつかむことができる。それに今の点検内容も完璧ではない。削るところは何もない!それに削った時間は何に使うのか」と。
それに対して田中課長は言います。
「今の設備故障の修理は応急処置だけの対応で原因がつかみきれてない。今後は1件1件の故障をデータベース化して事象も原因も共有でいるようにしたい。今回の改善はその1歩になる。」
大木センター長は田中課長の意図があまり良く分からない様子。
吉田さんが村上さんに言います。
「毎日半日を巡回点検に費やしてるけど、もっと付加価値の高い仕事をやりたいと思わない?」
シニアの村上さんの答えを濁しました。あまりそんなことは思っていなさそうです。
そんな中、若手の佐藤さんは言いました。
「巡回点検時間は確かに減らしたいけど、時間を取っていつもは行かないところを巡回したら確かに異常を見つけたことはある。センター長の意見は同意できる部分もある。」
こんな具合の議論が交わされる中、さてどうやってテーマを決定できたのか。
次回に続きます。
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